経営品質アセッサーフォーラム
理事長 道添順一
2000年に経営品質協議会(http://www.jqac.com)が認定するセルフアセッサーの有志が集まり、セルフアセッサー同士の親睦と自らの能力向上の場として当経営品質アセッサーフォーラム(JQAA)が生まれました。これまで、講演会や事例研究会などの開催やアセッサージャーナル誌の刊行などを通じて、日本経営品質賞(JQA)が求めるエクセレンスな組織の創出に貢献しようと活動してきました。
2013年に「新生JQAA」として定款・規定等を整備した際に、「JQAAは、経営品質協議会が掲げる経営革新に対する考え方を基本に、セルフアセッサーはもとより経営革新に取り組む経営者、推進者、革新支援者が互いに集い、経営力、実践力、推進力を高める活動の支援を行う」と目的を明確にしました。併せて、運営委員(理事を含む。年会費無し)による運営体制に改めました。現在は70名弱の運営委員が協働して活動しています。
今後もボランティア団体として創立時の理念や高い志を引き継ぎながら、活動を通じて社会や企業に貢献していくことが、私たちの使命と考えています。
従い、JQAAの存在価値は、参加された皆様の評価で変わります。特に一緒に学び、獲得した知識や見識を基に、実際に自分が関係する組織で実践・活用できたかどうかが存在価値のキーポイントです。そこで、私たちも世の中の変化や新たな情報を把握・理解に努め、我々自身の変革にも挑戦しながら、一緒に学べる魅力ある講演会や様々なイベントの企画に努めてまいります。
そして、このような活動を通じてお互い共感し、結果として一緒に活動する運営委員が増えていくのが私が描いている理想の姿です。
<2017年度の活動の基本方針>
我々の活動にご参加いただく皆様の期待に応えていくために、理事・運営委員の人的ネットワークを最大限活用しながら、JQAA内組織力の強化に取り組み、ご参加いただく皆様並びに運営委員の満足度をさらに高めていきます。
私たち旧JQAA(経営品質アセッサーフォーラム)は、去る6月28日の発足総会において「新生JQAA」として再スタートを切りました。これまでJQA(日本経営品質協議会)の外郭団体として長らく活動してきました。ご関係の皆様のご支援やご協力に深く感謝をし、心から御礼を申し上げます。
さて、世界の経済動向は、グローバル化や新興国及び中国の台頭、あるいは世界的な金融不安などにより、世界的なパワーバランスの変化と産業構造変化を引き起こしました。とりわけ、我が国産業構造は、不幸な東日本大震災や福島原子力発電所崩壊もあり、その動きに拍車をかけるような速さで大きく産業構造変化を起こしています。
一方、経営革新や経営品質向上活動は、これまで国内において、その役割を十二分に発揮してきましたが、ここに来てこれらの変化に追随できず、現状に大きく後れを取っているのが実態であると、自省せざるを得ない状況といえます。
私たちは、これらの状況に鑑み、約一年半をかけて組織の抜本的な改革に取り組むべく議論をしてきました。諸先輩型の活動成果に胡坐を掻くのではなく、真に経営革新を進める方々のお役に立ち、且つ参加するメンバー自身の成長にもつながる活動を通じて微弱ではありますが、国内産業及び企業の活性化につなげるべく、今次「新生JQAA」としてスタートを切ることになりました。
活動理念は、今期方針に掲載のごとく「私たちは、経営革新を目指すすべての人達に対し、協創(共創)の場と、知識・知恵・情報を提供し、共に学び、共に経営革新を進めます」と高らかに謳わせて頂きました。また、行動指針は、「志」、ボランティア精神」「公正性」、「自立と自尊」をモットーに行動していくことを誓い合いました。
基本方針に、「JQA認定アセッサーは勿論のこと、現場責任者から経営管理者に至る人達に対し、セミナー、及び実践研究会、情報誌などを通し、経営革新に必要な知識、知恵、情報を提供し、経営革新の支援を行います」と明確化させて頂きました。
新たにご登録参加いただきました「運営委員」の皆様のお力も借りながら、共に悩み、汗をかきながら、経営革新にご興味をお持ちの皆様、また日々の活動にお困りの皆様のお役に立ちたいと考えています。 未来に輝く日本産業を取り戻すべく、共に頑張ることをお誓いし、新生JQAAスタートのご挨拶とさせて頂きます。
<JQAAは>
経営革新を志す仲間が実践力・推進力を高めるために学びあうコミュニティです。
<JQAAの行動指針>
(1) 広く経営革新に取り組む経営者・推進者・アセッサーの要望・期待の変化をタイムリーに把握し、
(2) その要望・期待にそった実践事例、実践手法や推進の仕方などについて相互研鑽していくことで、
(3) 参加者全員が活動成果を共有し、同じ志を持った人的ネットワーク構築の手助けをする。
<日本経営品質賞(JQA)とは>
日本経営品質賞は、わが国企業が国際的に競争力のある経営構造へ質的転換をはかるため、顧客視点から経営全体を運営し、自己革新を通じて新しい価値を創出し続けることのできる「卓越した企業品質を目指して」国際的な競争力を有する優秀な企業の表彰を目的としています。
(財)日本生産性本部(旧社会経済生産性本部)が1995年12月に創設した表彰制度で、2008年度までの13年間に162組織が申請し、24組織が受賞しています。
日本経営品質賞は、80年代の米国経済の復活に寄与したとされる米国国家品質賞「マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)」を範としています。
MB賞では有識者によって作成された具体的な審査基準を公開し、その基準やMB賞の審査プロセスをもとに自組織の経営を自己評価すること=セルフアセスメントを奨励しています。多くの企業はこのセルフアセスメントを行って経営革新を推し進めることで、MB賞の受賞へと至ります。このMB賞の考え方は、世界80以上の国や地域で展開されております。
わが国でも「経営品質向上プログラム」という形で体系化され、多くの企業や自治体で取組まれているとともに、各地域において地域企業の競争力強化を目的として、地域経営品質賞が創設されています。